こんにちは!
Thinkです(Xアカウント👉
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今回は
危険物取扱者の試験を初めて受験する方のために、第二類の特徴について記事を書きました。
乙第二類を受験する方だけでなく、甲種を受験する方でも参考になるかと思いますので、今後受験しようと考えている方やまさに受験勉強をしている方は、是非ご覧いただければと思います。
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危険物取扱者の概要は以下の記事で解説しておりますので、こちらも併せてご覧ください。
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①第二類って何?
危険物の第二類は、「可燃性固体」です。
概要は
「火炎により着火しやすい固体又は比較的低温(40℃未満)で引火しやすい固体」
です。
はい、難しい言い方ですね。
まずは文字の意味から考えていきましょう。
可燃性固体というのは
- 燃えることができる
- 性質を持った
- 固体
です。
まずは、「燃えること」について説明します。
燃えるというのは、酸素と結合すること、つまり「酸化されること」です。
第一類では「酸化する」と書きましたが、第二類は「酸化される」側の方ですね。
普段、私たちが生活している中でも、燃えるものは多いです。
これらすべて可燃物で、酸化されることで燃えます。
第二類の物質も同じような性質ですが、少し違うのが「ちょっとしたことで燃える」「燃えるスピードが速い」という点です。
ちょっとしたことで燃えるというのは、こすったり、衝撃を加えた時に、近くに酸素があれば燃え始まってしまうということです。
また、酸素と反応しやすいため、燃えるスピードが速いです。
棒マッチを使った事がある方ならわかると思いますが、あの先端は第二類の赤りんを使っていることがあり、こすっただけで発火し、しかもそれが付いている木の棒にも燃え移るほど大きな火力です。
新聞紙のような紙や、薪のような木の棒で同じようにこすっても、火はつきませんよね?
それほど燃えやすく、燃えるのが速いのです。
また、第二類には、金属粉も該当しています。
例えば
鉄粉について、「鉄」と聞くと燃えないイメージがありますが、それは塊になっているからです。
塊の状態でも、実際は空気と
接触している部分が少しずつ酸化していて、反応が穏やかに進行するため、発熱することはありません。
ですが、粉状にすると鉄の表面積がふえるため、酸素と結合しやすくなります。
そうすると、酸素との反応が急激に進み、発熱・発光して燃焼します。
しかも金属粉は水とも激しく反応するので、注意が必要です。
固体の定義ですが、これは第一類と同様で液体でも気体でもないものです。
消防法から、液体と気体の定義を抜粋いたします。
液体:一気圧において、温度二〇度で液状であるものまたは温度二〇度を超え四〇度以下の間に置いて液状となるもの
気体:一気圧において、温度二〇度で気体状であるもの
ごくごく普通に言えば、普通に生活している20℃以上の環境で固体の物のことです。
例えば、水であれば0℃になると固体(氷)で、100℃で気体になりますが、この定義の状態であれば液体です。
物質は圧力、温度によって固体になったり、気体になるので、定義を決めている形ですね。
固体というと金塊のように大きな塊のイメージがありますが、塊のままだと扱いが大変ですので、ほとんどは粉状になっています。
②第二類に指定されている物質
- 硫化リン
- 赤リン
- 硫黄
- 鉄粉
- 金属粉
- マグネシウム
- その他のもので政令で定めるもの
- 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
- 引火性固体
いやぁ
多いですね。
これを一つ一つ覚えるのは大変です。
ですが、可燃性固体は
に関係するものがほとんどですね。
もっと燃えやすい物はありますが、液体だと第四類に分類されますし、あまりにも発火しやすい物は、第三類に分類されるものもあります。
他の種類の危険物として分類されるものもありますので、第二類は少ないです。
具体的にどのような物があるかを考えるときは
あたりをイメージすると分かりやすいです
③第二類の指定数量
第一類は以下の項目に分類されています
- 硫化リン 100kg
- 赤リン 100kg
- 硫黄 100kg
- 鉄粉 500kg
- 第一種可燃性固体 100kg
- 第二種可燃性固体 500kg
- 引火性固体 1000kg
第二類では品目ごとに指定数量が定められています。
これ以外のものについては、試験を行いどのグループに該当するか判別する必要があります。
<試験>
・小ガス炎着火試験
火炎による着火の危険性を評価
・セタ密閉式引火点試験
引火の危険性を評価
これらの試験を行い、総合的に判断してどのグループに該当するか、確認します。
④第二類全体の共通事項
<特性>
- 可燃性の固体
- 一般に比重が1より大きい
- 一般に水に溶けない
- 低温で着火しやすい
- 燃焼が速い
- 燃焼時に有毒ガスが出ることがある
- 酸化剤と接触してはだめ
- 粉状の物は空気中で粉塵爆発する可能性がある
- 鉄粉、マグネシウム、金属粉は水を加えると反応して燃え上がることもある
<火災予防方法>
- 酸化剤との接触、混合をしない
- 炎、火花、高温耐と接近しない
- 冷暗所に貯蔵する
- 高湿度下に保管せず
- 火気又は加熱などを避ける
- 静電気を除去すること
- 鉄粉、金属粉、マグネシウムを扱う時は、水や酸との接触を避ける
<消化方法>
基本的に窒息消火が有効で、水と反応しないものは水系での冷却消火が有効
- 水と接触して発火するものは乾燥砂
- 赤リン、硫黄などの水をかけても発火しないものは上記に加えて水系の消火剤
- 引火性固体は二酸化炭素、泡系の消火剤
⑤まとめ
第二類は可燃性の固体なので、酸化性の「燃やすもの」との
接触は厳禁です。
そのため、他の危険物を運搬するときは、同一車両に以下の物と一緒に積んではいけません。
- 第一類(酸化性固体)
- 第三類(自然発火性物質及び禁水性物質)
- 第六類(酸化性液体)
これらの物質は、他の物質を燃やすもの(第一類と第六類)や、空気に触れただけで火がついてしまう物質(第三類)なので、第二類と一緒に運搬することはできません。
酸素が多ければ多いほど、反応が始まる可能性が高いですし、金属系の物はさらに水との
接触も避けなければなりません。
金属は、水と反応して燃え上がる他、高温状態で水を
接触すると、水素を発生して、より爆発しやすくなるからです。