こんにちは!
Thinkです(Xアカウント👉https://x.com/Think_blog_2019)
皆さんという資格はご存じでしょうか?
環境分析系の仕事をされている方や、分析化学系の勉強をしている方であれば、一度は耳にしたことがあるかもしれません。
あまり知られていないマイナーな資格ですが、実は私たちの日常生活に密接に関わっている資格なのです。
例えば、工場の排水や河川に有害物質が流れていないかを調査して、結果を公表するにはこの資格が必要です(計量証明を発行する場合)。
この度、環境計量士(濃度)の国家試験に合格したため、その体験談を書きたいと思います。
今後受験される方の参考になれば幸いです。
①環境計量士とは?
経済産業省のホームページには、環境計量士について以下のように記載されています。
計量士は、計量法に基づく職務のほか、適正な計量の実施を確保するための計量管理を担う者です。
この中の「計量」という単語について計量法に記載があり、「物質の状態の量」を計ることをいいます。
生活でなじみがある「状態の量」として、長さ、質量、温度、角度・・・などがあり、これらの名前は必ず聞いたことがあると思います。
例えば、長さや重さは小学校で習い、とても身近な状態の量です。
つまり「計量士」は、これらの状態の量を適正に把握して計量するために必要な資格になります。
そして、「環境計量士」は、計量士の中でも排水や煙に含まれる有害物質の濃度といった、健康に直接影響するようなものを計量するときに必要な資格になります。
なお、本資格の合格率は毎年16%前後で推移しており、比較的難易度が高い資格のようですが、合格率が低い理由の一つとして、願書を出しても受験に来ない方が一定数いたり、受験会場に来ても問題を解かないというのがあります。
これらは「会社から資格を取れと言われたからとりあえず受験願書をだした」というような方で、はじめから諦めているのです。
私が受験したときも隣に座った方がほとんど手が動いておらず、試験中に寝ているような気配を感じました(実際に見たわけではないので気配で感じました)。
ただ、せっかく受験するためにお金を払っているのですから、少しでも合格に向けて進みたいものですね。
②どんな問題がでるの?
環境計量士の試験は以下の4科目で構成されています。
- 環境計量に関する基礎知識(化学)(略称:環化)→環境基本法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、化学の基礎知識
- 化学分析概論及び濃度の計量(略称:環濃)→計算、JIS記載分析法
- 計量関係法規(略称:法規)→計量法
- 計量管理概論(略称:管理)→計測管理、統計、品質管理、コンプライアンス
合格ラインは
- 専門2科目(環化+環濃)=30/50問
- 共通2科目(法規+管理)=30/50問
です。
ただ、専門2科目については、その時の正答率(?)をもとに合格ラインが下がることもあります(30を超えることはない)。
共通2科目については変わることはないです。
つまり、専門と共通それぞれ6割以上正解すれば確実に合格できます。
過去問と正解番号は、経済産業省のホームページで公開されておりますので、環境計量士に興味がある方はぜひご覧ください。
③どうやって勉強すればいいの?
ほかの資格試験と同じになりますが、参考書を購入して勉強するのが一番だと思います。
私が一番使用した参考書は三好 康彦さんが書かれている、過去7回分の問題を解説している問題集です。
この参考書は、すべての試験項目について詳細に記載されているのでオススメです。
私はこの問題集をスキャナーで読み込んで電子書籍化して、スマートフォンやiPad Proに入れて、仕事の休憩時間等どこでも過去問が読み返せるようにしました。
また、日本環境測定分析協会で開催している試験対策講習会に参加するのも勉強を始めるきっかけになると思います。
過去問に触れるのはもちろんのこと、法律の改正や事故といったニュースを絡めて出題を予想して教えてくれます。(たまに時事問題が出題されることがある)
もっと詳しい勉強方法について知りたい方はコチラの記事にまとめておりますので、ぜひご覧ください。
参考書の電子書籍化の方法について知りたい方は、コチラの記事をご覧ください。
④まとめ
今回は、環境計量士について概要を記事にしました。
出題範囲が広く、なかなか全範囲を勉強するのは難しいですが、基本的な知識を揃えれば解ける問題も多数ありますので、諦めずにチャレンジしてください。
また、この記事を読んで環境計量士が気になった方は、ぜひ受験してみてください。